わたしは読書でうつ病が改善しました。「読書セラピー」の効果とは?

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うつ病と診断されてしまって落ち込んでいる

身体がとにかくだるくて、起きていられない

わたしも、2度にわたってうつ病を経験しました。

今回は、うつ病で休んでいたときに、「読書セラピー」試したら効果があったよ、というお話です。

少しでも悩んでいる方のお力になれれば嬉しいです。

 

イギリス政府公認「読書セラピー」とは

読書セラピー・読書療法は、英語では「ビブリオセラピー(読書療法・Bibliotherapy)」と呼ばれています。

簡単に説明すると、「人が抱える問題の解決を本で助けよう」というものです。

2013年には、イギリス政府公認で精神疾患の患者に対して薬ではなく、「本」を処方するという医療がはじまっています。

お医者さんが処方箋を出すと、患者は薬局で薬を処方してもらうのではなく、図書館で本を借りるんです。

2013年、というと「新しい手法なのかな」と思われる方も多いかもしれません。

読書の効果についての歴史をさかのぼると、古代ギリシャの図書館の扉に「魂の癒しの場所」と記されてます。

シオン
読書には知識を得る以外の効果があることを、ギリシャ人たちはすでにわかっていたんですね。

また、7世紀の医者が「良好ナル書ハ百ノ医薬ニ勝ル」と述べています。

読書には癒しだけでなく、薬にもなったのです。

イスラエルでは「読書セラピスト」が国家資格になっているなど、世界でも読書の健康にかかわる効果が認められています。

シオン
ここで1冊、読書セラピーに関する本を紹介します。

「人はどうして本を読むのでしょう」という一文ではじまる、この本。

著者の寺田真理子さんは翻訳家でもありますが、自身がうつ病を読書によって克服した元うつ病患者でもあり、「日本読書療法学会」の設立者でもあります。

この本では、読書セラピーの効果について、このように書かれています。

2009年にイギリスのサセックス大学で行われた調査によると、音楽鑑賞や散歩、お茶やコーヒーを飲む、ビデオゲームで遊ぶといったさまざまなリラックス法のうち、もっとも効果的な方法が読書であることがわかりました。 ストレスレベルを68%も引き下げたのです。

(『心と体がラクになる読書セラピー』より引用)

また、米イェール大学による12年間の調査によると、週に3時間半以上読書をする人は、全く読まない人よりも死亡率が23%低いという結果がでています。また読書をする人は、読書をしない人に比べて2年も長生きするのだそう。

シオン
本や読書には、私たちが想像する以上の効果があることがわかります。

うつになると長文を読むのは難しい

うつ病は読書で治す

と言われても、わたしもそうですが、本当にうつの症状が重いときは、文字を読むことすらできませんよね。

そんなときの読書としてオススメなのが、写真集をパラパラと眺めること。

そのあとは、エッセイ集や詩集、絵本など、文字が大きくて余白がたくさんある本に挑戦してみます。

最初は文字も読めませんでした。処理能力が落ちてしまっていたので、読んでも理解できなかったのです。だから負担のない写真集などを眺めることが多かったです。そこから少し文字のあるものを読むようになり、優しく励ましてくれるような言葉を頼りに、生活習慣を変えていくことから始めました。

(『心と体がラクになる読書セラピー』より引用)

うつ病改善に読書は有効だった

本をペラペラとめくっただけ。1ページ読んだだけ。

たったそれだけのことでもいいので、「できた」とノートに記録していきます。

すると、ちょっとずつですが「できないこと」よりも「できたこと」に目が行くようになりました。

もちろん、「できなかった日」もあります。

それでも、記録に残すことで、感情の起伏のリズムがわかってきます。

  • 〇〇をした次の日は、疲れて本を読めなかった。
  • ××をした日は、少し元気になって、ちょっとだけ本が読めた。

些細な変化ですが、読書のペースをものさしにして、少しずつ習慣を改善していきました。

シオン
不安になったとき、心を支えてくれる本に出会ったことで、ちょっとずつ精神面にも変化が起きていきました。

抗不安薬だけでうつ病を治すのは難しい

わたしはうつ病を再発したことがあります。

1回目のうつ病では抗不安薬を飲んで、なんとか日常生活を取り戻すことができました。

ところが、治ったと思っていたうつ病がまた再発したんです。

シオン
原因は、物事に対するわたしの考え方や取り組み方が変わっていなかったからでした。

2回目のうつ病では、抗不安薬を飲みながら、読書セラピーに挑戦。

といっても、「私の間違った考え方を変えてやる!」と意気込んでいたわけではなく、ただ何となく本を読んでいたら、なんとなく考え方に柔軟性が備わっただけですが、今現在、うつ病が再発することなく、むしろ1回目のうつ病にかかる前よりも元気に過ごせています。

根本的な治癒をするための読書

うつ病の治療方法として、よく、「認知療法・認知行動療法」という言葉を耳にしますよね。

認知療法・認知行動療法は、何か困ったことにぶつかったときに、本来持っていた心の力を取り戻し、さらに強くすることで困難を乗り越えていけるような心の力を育てる方法として、いまもっとも注目を集めている精神療法です。

厚生労働省こころの健康科学研究事業「精神療法の実施方法と有効性に関する研究」より引用)

簡単に言うと、

何か出来事があったときに瞬間的にうかぶ考えやイメージをしなやかに、柔らかくして、あなたの気分を軽くしてストレスを減らしましょう

ということ。

シオン
たとえば、同じ辛い仕事に取り組んでも、どのように捉えてどう考えるかで、感じ方は変わってきますよね。

「人」は変えられませんが、「考え」は変えられます。

ストレスを軽くするために、考え方をやわらかくするのが、認知療法・認知行動療法です。

この、「考え方をやわらかくする」というのに、読書がとても役立ちました。

うつ病になると、いろいろな人が励ましてくれたり、自分の体験談を話してくれるんですが、ほんの数人なんですよね。

そもそも、うつ病のときに人と積極的に話す気にはなれないし、せっかく話してくれてもあんまり頭の中に入ってきません

でも読書なら、考え方は作者や主人公によって何万通り何十万通りもあって、しかも自分の体調に合わせて自分の好きなだけ読める。

それに、自分にはちょっとあわないなと思ったらすぐにやめられます。

(人が善意で話してくれてることを、わたしには合わないんでって断るのは気が引けますもんね…)

読書を習慣化して、生活リズムを整える

そうやって読書を続け、記録を取りながら自分の体調と向き合っていると、だんだん「もっと本を読もう」「今度は新しくあれをやってみようかな」と少しずつ元気が出てきます。

そんなときは、まずは達成感や楽しみを感じられることから取り組むのがいいとされています。

~達成感や楽しみを感じられる行動を増やしましょう~
うつ状態のときは、活動性がおちています。
うつの症状ではあまりに意欲が落ちているときには休養も大事ですが、少し元気が出てきたときには、少しずつ達成感や楽しみを感じられる行動を増やしながら、行動範囲を広げていく(リハビリをするように、以前の生活に戻していく)ことが重要です。

厚生労働省こころの健康科学研究事業「精神療法の実施方法と有効性に関する研究」より引用)

わたしの場合、

本を読む

記録する

自分の体調の変化を知る

また本を読む

というのをドンドンくり返すと、

  • どんなときに体調が悪いのか
  • どんなときに体調が良くなるのか
  • 自分にとって最適な生活リズムは何か

がだんだん見えてきました。

読めなくてもいいからとりあえず本を開いてみ

だったのが、

読書が習慣になり、それにともなって生活リズムも改善していきました。

『心と体がラクになる読書セラピー』では、読書の効果を次のように紹介しています。

問題解決の援助
心理的な支援
行動を変える
苦痛を減らす
ストレスの軽減
死亡率の低下
読解力、語彙力、発信力、集中力アップ!
…など

(『心と体がラクになる読書セラピー』より引用)

シオン
うつ病だった私にとって、読書は最良の薬になりました。

おすすめの本

本を抱える

ここからは、わたしがうつ病で休んでいたときに読んだ本や、元気になってから出会った本で病気のときに出会えていたらよかたかったなと思った本をご紹介します。

『うつは甘え?君にサーチあれ』『うつは甘え?ぐぐれかす』

この2作は、うつ病に苦しむ人が実際に向けられる「甘えだ」「薬飲んでりゃ治るんでしょ」という心ない言葉と、その言葉に関するリアルな感情が書かれているだけ。

きれいな言葉も、アドバイスも、ポジティブシンキングも一切ないんですが、短文で、サクっと読める本。

シオン
なんだか自分の気持ちを代弁してくれているような気がしてスカっとするし、うつ病の方をご家族に持たれている方にも病気のことを理解するひとつの手段としてオススメです。

きっと元気になれるから

とにかく優しい本。

自分の気持ちにそっと寄り添ってくれる感じで、涙が止まりませんでした。

短く簡単な文ばかりなので、体調不良のときでも読みやすい1冊。

シオン
わたしはお守りがわりに、本棚に置いています。

心と体がラクになる読書セラピー

この記事では、読書がうつ病を改善することに一役を担っていることについて、この本をもとに紹介してきました。

本では、読書セラピーの実践方法だけでなく、本の選び方や、「こんなときにはこんな本がオススメですよ」というオススメ本のリストが載っていているので、「もう少し本を読んでみたいけど、どんな本がいいのかな」という方にはうってつけの本です。

読書のプロのおすすめリストなら、きっとあなたに合う1冊が見つかるはず。

シオン
読む本に悩んでいるなら、『心と体がラクになる読書セラピー』、オススメです。