そんな私でも専門職を含むいくつかの公務員試験を突破できたんだ。その方法を紹介していこうと思う。
公務員とは
公務員の仕事
「公務員」ってなんだろう。改めて辞書で調べてみると、
国または地方公共団体の公務を担当する者。国家公務員と地方公務員、また特別職と一般職とに分けられる。
出典:goo辞書
と出てきました。うーん、簡潔!
公務員は、国や地方公共団体で公務を担当する人のことを指していて、国の機関であれば「国家公務員」、地方公共団体だったら「地方公務員」と呼ばれています。
仕事の内容は、生活にかかわることすべて。
市役所で言えば保険や住民票等の窓口業務・市主催のイベントの運営・道路等の建設管理、国の機関であれば国際会議に参加したり、裁判が円滑に行われるように事務をしたり、脱税者を取り締まったり、学校で授業をしたり、火災を鎮火したり…本当に様々な仕事があります。
公務員の種類
国家公務員
国家公務員は、国の機関に勤務する公務員です。有名なのは国家総合職や国家一般職。
国家総合職はドラマにも出てくるいわゆる「エリート」。採用されるときから将来の幹部候補生として採用されて、政策の企画立案や法案の作成など、それぞれの中央省庁で中心的な役割を担います。
国家一般職は、中央省庁や地方機関で中堅的な役割を担います。
その他にも、「衆議院・参議院事務局員」「衆議院・参議院法制局」「裁判所事務官」「国会図書館職員」「労働基準監督官」などさまざまな種類・職種があります。
地方公務員
地方公務員は、地方自治体に勤務する公務員で、一般の人が普段会う「公務員」はこの地方公務員であることがほとんどです。ゆーこもこれに当てはまります。
北海道から沖縄県まで、47都道府県庁の職員や市役所職員などが地方公務員です。
勤務地は基本的に採用された県(または市)の範囲内。将来子どもを中心になって育てる女性としてはちょっと安心ですね。
公務員のメリット
定年まで勤めることができる
見事公務員試験を突破し、入庁!した後は、何も問題を起こさなければ定年まで勤めることができるし、もちろん再雇用の制度もあります。
あくまでも現時点では、の話。これから先どうなるのかは、全くわからないけれど、終身雇用の時代は終わったなぁ〜というのが、率直な感想です。
福利厚生
福利厚生については、ズバ抜けていいとは言えないけれど、最低限は網羅しているよという感覚です。
家賃手当はあるし、少しだけ安く使える宿泊施設なんかもあります(自治体が指定する施設が安く利用できたりするところもあります)。もちろん扶養手当や、休業中の補償もあります。
ただ、その金額や範囲は大手企業などと比べると見劣りが‥。(ディズニー好きのゆーことしては、ディズニーランドに格安で行ける人がうらやましい…!←とても個人的な嫉妬)
福利厚生だけを目当てに公務員になるとちょっと不満が残るかも。
ゆーこ 妊娠してるのがわかったら、まず気になるのは赤ちゃんの健康と仕事のことっていうお母さんは多いんじゃないかな piyo 育休取得推進の流れはあるけど、制度の細かいところや違いって聞きにくくない? […]
給料が急に下がらない
公務員は明確すぎるほどの年功序列。一般的に年齢が高い人ほど給料が高くなります。もちろん多少の例外はありますが、それも気にならないくらい微々たる差です。
公務員の給料は法令の俸給表よって決められているので、法令が変わらなければ給料もボーナスも変わりません。
社会的な信頼があり、常に一定の収入を得ることができるので、住宅のローンが組みやすかったり、利率が低かったりします。
piyo ねぇねぇゆーこ、毎年この時期になるとニュースでよく「人事院勧告」っていうキーワードが出てくるよね ゆーこ そうだね、夏が終わったなぁ~と思うよ piyo 「公務員の給料[…]
ノルマがない
定期的に異動がある
遠方への転勤がない
地方公務員の話ですが、基本的に自治体内の転勤なので、全く知らない土地に転勤になるということはほとんどありません。国の機関に出向する人もありますが、数年で戻ってくることができます。
ライフプランが立てやすく、子育てもしやすい
給料は年功序列で上がり、遠方への転勤もほとんどなく、ボーナスももらえ、有給も取りやすい公務員は、ライフプランが立てやすいです。
それだけでなく、公務員は子育てが非常にしやすいので、女性には嬉しい仕事だと思います。女性の育休取得率はほぼ100%、3年間めいっぱい育休を取得する人も少なくありません。
育休から復帰しても時短勤務ができたり、比較的業務が軽めの部署に異動できたりと、働きながら子育てをする環境が整えられています。それだけでなく、最近は男性の育休取得も推奨されてきて、少人数・短期間ながら育休をとる男性職員もいます。
公務員のデメリット
給料は急に上がらない
給料は急に下がらない、がメリットの公務員。もちろん反対に、給料が急に上がることもありません。
一応公務員も人事評価制度を導入して、能力に応じて昇給が異なってくるのですが、月数千円程度。能力が発揮できても、給料にはほとんど影響しません。
PTAや自治会の役員をお願いされやすい
そう、昔は公務員という身分を隠して過ごせば、お願いされないんじゃないかと思っていました。甘かった‥。
保育園に入園させるためには、保護者の就労証明書が必要です(もちろん、勤務先の情報がまるまる伝わる)し、子どもが保育園で熱を出したときに、職場に電話をかけてくれることも多いのです。だから保育士さんには公務員だということを隠せない。
特に地方自治体に勤めていると、知り合いに出会うことも多いです。
「あら、○○さん、ここで働いてたのね〜!」
その知り合いがママ友だったら一発でアウト。近所の人でもギリギリアウト。特に地方であればあるほど、あそこの奥さん、旦那さんは公務員なんだよ〜と噂が広まるのも早いのです。
なんで公務員は役員を任されやすいんでしょう。
公務員(特に行政で事務をしている人)に役員を任せれば、(お役所が気に入ってくれるような)いい感じの文書を作ってくれるのです。
会計だって、きちんとした会計規則に沿ってやってくれるのです。
その文書は最終的に補助金資料としてお役所に提出されるのですから、作る側に公務員が居ると便利だなぁという気持ちはとってもよくわかります。
その他には、土日が休みだから、ボランティア精神がありそうだから、そういう地域貢献活動のためなら名目で有給が取れそうだから、といったところでしょうか。職業と体面からお願いされたら断れなさそうっていうのもありそうですね。
そんな我が家も断れませんでした‥。
サービス残業・休日出勤
公務員の人件費は予算で決められているため、予算を超えた分の残業が急遽必要になったとしても、残業代は出ません。
また、休日に出勤した場合、その分の給料は支払われず、その代わりに平日に振り替えて休むことが多いです。仕事量は変わらないので、休めないままズルズルと先延ばしして、振替期限が切れてしまうことも…。
1つの仕事を極めることができず、スキルが身につかない
これはメリットの裏返し。異動が多いので、1つの仕事に対して長い時間をかけて取り組むことがなかなか難しい職業です。
仕事を完璧に覚えたとしても、それは「公務員でしか使えないスキル」のことが多いのです。戸籍を完璧にひも解くことができるようになったところで、民間企業にそんな需要はあまり…ないですよね。
どこに行っても通用するようなスキルを身につけるのが難しいので、公務員から民間企業に転職する場合は苦労することが多いようです。
災害勤務
普段仕事をしていると、あまり実感することがない災害勤務。大きな災害があったとき、普通は命が優先、仕事なんて二の次ですが、公務員はそうはいきません。
公務員が優先するのは住民の安全です。
実際に災害が起きた場合は、家族が被災していても出勤し、避難所の運営や亡くなった人の管理、物資の運搬、救護などを行います。
公務員は給料が安定していて、リストラもなく、福利厚生も充実していますが、小さい子どもや年老いた両親と同居している公務員でも、大きな災害が発生したら家族優先では居られないのです。
公務員という仕事の特性上、災害勤務があるのは仕方ありません。誰かがやらないといけない仕事です。そういう仕事があるのだと覚悟しておくといいですね。
公務員になるには
- 公務員を知る
- 公務員試験について知る
- 独学か?予備校か?勉強方法を検討する
- 公務員試験以外の経験を積む
- 公務員試験を受ける
公務員を知る
公務員試験について知る
試験区分
仕事の種類による区分
一般行政職 | 採用数が断トツで多い職種。「行政職」「事務職」とも呼ばれます。行政の仕事全般に携わります。 ゆーこもこれに当てはまります。 大学の学部が法学部じゃなくてももちろん受験できますし、もちろん合格もできます。 |
技術職 | 土木・建築・電気・機械・化学・農業など、大学等で学んだ専門分野で採用されます。採用後は、各専門分野を活かすことができる部署で働きます。 |
警察官・消防官 | 警察官は都道府県立単位、消防官は市町村単位で採用されます。原則的には異動も採用された行政区画内です。東京の消防官のみ東京消防庁で採用されます。 |
資格免許職 | 管理栄養士や保健士など、資格や免許が必要な職種の方のための採用枠です。 |
独学か?予備校か?勉強方法を検討する
公務員試験の勉強方法というと、大きく分けて3つあります。
- 独学
- 大学内の生協の公務員講座を利用する
- 民間の公務員試験講座(予備校)に通う
私は可能であれば、何かしらの公務員講座を利用した方が、効率的・効果的に勉強できると思っています。それだけでなく、情報面や精神面でもメリットが。
piyo 「それじゃあ今から公務員試験勉強はじめるぞ!」っていう人は、まずは何からすればいいと思う? ゆーこ 試験まで日程的に余裕がある人は、どうやって勉強するか考えてみよう。この記事では、予備校に通う方法[…]
公務員試験を受けようと思って、まず検索してみるのは「参考書」か「予備校」ではないでしょうか。 今回は「予備校」のお話です。あなたはを何をもとに公務員試験予備校を選びますか? 試しに、公務員試験予備校のホームページを見てみると、随[…]
公務員試験以外の経験を積む
公務員試験を受ける
民間企業の就職活動をイメージしてみてください。「1社しか受けていません」という人はほとんどいません。
「なんでもいいからとにかく公務員になりたい」人も、「絶対ここの市役所で働きたい!」という人も、できるだけ多くの公務員試験を受けるようにしましょう。
公務員試験は日程がかぶらなければいくつでも受験することができますし、本命に向けての練習にもなります。出願料は無料ですし、出願しておいて直前の状況次第で辞退・欠席するのもアリです。
ゆーこ この記事では、筆記試験に合格した方、筆記試験はこれからだけど今から面接対策するよという方に向けて、公務員試験の面接対策の基本「自治体研究」について解説していきます。 piyo 民間企業の採用ペー[…]
ちなみに、公務員試験情報サイト『koumuWin』では、全国で実施している公務員試験の日程を一覧で見ることができますので、参考にしてみてくださいね。
こんにちは、現役公務員女子のゆーこです。 Instagram、twitter、Facebook、TikTok…世の中にはたくさんのSNSがありますね。 今回は「公務員とSNS」について、不祥事や処分の事例から、顔出しの可否、公務[…]