「このミステリーがすごい!」大賞、歴代受賞作品一覧とあらすじ

このミステリーがすごい!大賞受賞作品とあらすじ
こんにちは、シオンです。
「このミステリーがすごい!」大賞は、映画化やドラマ化も多数された魅力的な作品ばかりの文学賞ですね。
今回は、宝島社4大大賞の1つ、「このミステリーがすごい!」大賞歴代作品の一覧と、あらすじを紹介していきます。
・2002年に開設。
・直木賞を受賞した東山彰良氏や、大藪春彦賞を受賞した柚月裕子氏、日本推理作家協会賞受賞の降田天氏、累計1000万部突破の「チーム・バチスタの栄光」シリーズの海堂尊氏などの作家を輩出。
・受賞作品から多くのベストセラーが誕生し、映像化された作品も多い。
・エンターテイメント性のあるミステリーを選考対象にしていて、ふだん小説をあまり読まない人でも読みやすい小説が多い。
シオン
このページでは、大賞作品と文庫グランプリのみを紹介していきます。
「隠し玉」を含む、全受賞作品の一覧は、「『このミステリーがすごい!』大賞、歴代受賞作品一覧表」をご覧ください。
目次

2021年第20回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品

大賞:南原 詠『バーチャリティ・フォール(仮題)』

※南原 詠『バーチャリティ・フォール(仮題)』は2022年1月に宝島社から刊行予定です。

人気VTuberが、特許権侵害の警告を受けて活動停止に追い込まれた。弁理士の大鳥小夜が、VTuberを救うべく繰り出した秘策とは……。

文庫グランプリ:鴨崎暖炉『館と密室(仮題)』

※鴨崎暖炉『館と密室(仮題)』は2022年2月に宝島社から刊行予定です。

密室殺人が多発するパラレル日本で
少女が数々のトリックを暴く”密室づくし”の意欲作

2020年第19回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品

この年から「優秀賞」は「文庫グランプリ」に名称変更されました。

大賞: 新川帆立『元彼の遺言状』

金に目がない凄腕女性弁護士が活躍する、遺産相続ミステリー! 「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」という奇妙な遺言状を残して、大手製薬会社の御曹司・森川栄治が亡くなった。学生時代に彼と3か月だけ交際していた弁護士の剣持麗子は、犯人候補に名乗り出た栄治の友人の代理人として、森川家の主催する「犯人選考会」に参加することとなった。数百億円とも言われる財産の分け前を獲得するべく、麗子は自らの依頼人を犯人に仕立て上げようと奔走する。一方、麗子は元カノの一人としても軽井沢の屋敷を譲り受けることになっていた。ところが、避暑地を訪れて手続きを行なったその晩、くだんの遺書が保管されていた金庫が盗まれ、栄治の顧問弁護士であった町弁が何者かによって殺害されてしまう――。

文庫グランプリ:亀野仁『暗黒自治区』

隣国に併合され、〈太洋省〉〈東海省〉〈直轄市〉〈和族自治区〉そして〈国連暫定統治区〉に分かれて統治される日本列島で、〈拉致チーム〉の一員にスカウトされた由佳は、旧東京で中央政府高官の拉致作戦に参加して失敗、警察に身柄を拘束されてしまう。ところが、神奈川公安局から国連警察への護送中、由佳を乗せた車両は高速道路で何者かに襲撃された。果たして、犯人グループの目的は何なのか。護送を担当していた神奈川公安局の雑賀は、由佳を逃がすべく決死の逃避行を開始する――。

文庫グランプリ:平居紀一『甘美なる誘拐』

ヤクザの下っ端二人組、真二と悠人。人使いの荒い上司にこき使われる彼らの冴えない日常は、ある日、他殺体を発見したことで変わり始める。同じ頃、下町で自動車部品店を経営する植草父娘は、地上げ屋による嫌がらせで廃業に追い込まれかけていた。抵抗するため、父娘はある人物を頼るが……。一方、宗教団体・ニルヴァーナでは、教祖の孫娘が誘拐される事件が起きていた。様々な人物や事件が、衝撃のラストに帰結する、誘拐ミステリーの新機軸!

2019年第18回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品

大賞:歌田年『紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人』

読書メーター「読みたい本ランキング」第1位(単行本部門 月間(2020年1月6日~2020年2月5日))の作品が、待望の文庫化!
どんな紙でも見分けられる男・渡部が営む紙鑑定事務所。ある日そこに「紙鑑定」を「神探偵」と勘違いした女性が、彼氏の浮気調査をしてほしいと訪ねてくる。
手がかりはプラモデルの写真一枚だけ。ダメ元で調査を始めた渡部は、伝説のプラモデル造形家・土生井(はぶい)と出会い、意外な真相にたどり着く。
さらに翌々日、行方不明の妹を捜す女性が、妹の部屋にあったジオラマを持って渡部を訪ねてくる。
土生井とともに調査を始めた渡部は、それが恐ろしい大量殺人計画を示唆していることを知り――。

優秀賞:朝永理人『幽霊たちの不在証明』

高校の文化祭のお化け屋敷で、首吊り幽霊に扮していたクラス委員の絞殺死体が発見された。
果たして、彼女はいつ「本物の死体」になったのか。
被害者に想いを寄せていたクラスメイトたちが、分刻みの“時間当て”で犯人を絞り込んでいく、
ロジカルな学園本格ミステリーです。

2018年第17回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品

大賞:倉井眉介『怪物の木こり』

サイコパス弁護士 vs. 頭を割って脳を盗む「脳泥棒」、最凶の殺し合い!

すべては二十六年前、十五人以上もの被害者を出した、児童連続誘拐殺人事件に端を発していて……。

自分は怪物なのか…
では人とは何なのか…

善悪がゆらいでいく主人公に「泣ける!」との声もあがったサイコ・スリラー

優秀賞:井上ねこ『盤上に死を描く』

大賞史上最年長者が描くシニア連続殺人事件!

71歳、無職の植田ツネが殺された。手には将棋の「歩」を握らされ、ポケットには「銀」を入れられて。
それから2週間後、75歳の高倉純江が殺された。遺体のそばには、「歩」があった。
愛知県警捜査一課の女性刑事・水野優毅は、所轄の佐田とコンビを組んで捜査を進めていたが、再び事件が起こる。
被害者に共通点が見いだせず、捜査は暗礁に乗り上げてしまった。そんななか水野は、あることに気づく……。
連続殺人事件の意外な繋がりが明らかになった瞬間、驚愕の真相が浮かび上がる。

2017年第16回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品

大賞:蒼井碧『オーパーツ 死を招く至宝』

「シンプルで美しく、しかも本格愛にあふれた物理トリックがすばらしい」――大森望(翻訳家・書評家)
貧乏学生・鳳水月の前に現れた、顔も骨格も分身かのような瓜二つな男・古城深夜。鳳の同級生である彼は、OOPARTS(オーパーツ)――当時の技術や知識では制作不可能なはずの古代の工芸品――の、世界を股にかける鑑定士だと高らかに自称した。水晶の髑髏に囲まれた考古学者の遺体、夫婦の死体と密室から消えた黄金のシャトル……謎だらけの遺産に引き寄せられるように起こる、数多の不可解な殺人事件。変人鑑定士・古城とともに難攻不落のトリックに巻き込まれた鳳、“分身コンビ”の運命は?

優秀賞:田村和大『筋読み』

天才的な筋読みから「ヨミヅナ」と呼ばれる警視庁捜査一課、飯綱。
ある女性殺害事件にて、山下という男が出頭してDNAも現場の痕跡と一致したことで決着した。
しかし異議を唱えた飯綱は捜査から外される。あてがわれた神田の交通事故の捜査は、
バイオ研究所の車から飛び出した男が対向車とぶつかったが、再び社用車で連れ去られたという。
程なく四谷の研究所施設から事故被害者を保護し、ひき逃げ・誘拐事件は一件落着かと思われたが、
少年のDNAが山下と一致し……。

2016年第15回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品

この年の隠し玉、志駕晃「スマホを落としただけなのに」は映画化もされました。

大賞:岩木一麻『がん消滅の罠 完全寛解の謎』

日本がんセンター呼吸器内科の医師・夏目は、生命保険会社に勤務する森川から、不正受給の可能性があると指摘を受けた。
夏目から余命半年の宣告を受けた肺腺がん患者が、リビングニーズ特約で生前給付金三千万円を受け取った後も生存しており、
それどころか、その後に病巣が綺麗に消え去っているというのだ。同様の保険支払いが四例立て続けに起きている。
不審に感じた夏目は、変わり者の友人で、同じくがんセンター勤務の羽島とともに、調査を始める。
一方、がんを患った有力者たちから支持を受けていたのは、夏目の恩師・西條が理事長を務める湾岸医療センター病院だった。
その病院は、がんの早期発見・治療を得意とし、もし再発した場合もがんを完全寛解に導くという病院。がんが完全に消失完治するのか?
いったい、がん治療の世界で何が起こっているのだろうか――。

優秀賞:三好昌子『京の縁結び 縁見屋の娘』

江戸・天明年間の京都。働き口や住む場所を紹介する「縁見屋(えんみや)」。
代々から続く“徳を積む”という家訓のもと、通りすがりの修行僧や旅人などあらゆる人の世話を焼いている。
娘のお輪は父と穏やかな日々を過ごしているが「店の娘は代々男児を産まず早死にする」という噂に悩んでいた。
ある日、店に修験者が訪れ、父は男に縁見屋ゆかりの火伏地蔵堂の堂主を任せることに。
お輪は「帰燕」と名乗るその男に、なぜか心を惹かれていくが……。
悪縁により短命な家系に生まれた不運な娘を救うべく、謎の修験者が施す大いなる“秘術”とは? ふたりの運命は?

優秀賞:柏木伸介『県警外事課 クルス機関』

“歩く一人諜報組織”=《クルス機関》の異名を持つ神奈川県警外事課の来栖惟臣(くるすこれおみ)は、
日本に潜入している北朝鮮の工作員が大規模テロを企てているという情報を得る。
違法な囮捜査を駆使して工作員を追う来栖。
一方そのころ、北の関係者と目される者たちが口封じのため次々と暗殺されていた。
暗殺者の名は、呉宗秀(オ・ジョンス)。
日本社会に溶け込み、冷酷に殺戮を重ねる呉だったが、彼の元に謎の女子高生が現れてから、歯車が狂い始め――。
桜木町、福富町、寿町、石川町――横浜を舞台に、神奈川県警・公安のエースと孤高の工作員が静かに火花を散らす。

2015年第14回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品

大賞:一色さゆり『神の値段』

メディアはおろか関係者の前にも一切姿を見せない現代美術家・川田無名。
彼は、唯一つながりのあるギャラリー経営者の永井唯子経由で、作品を発表し続けている。
ある日唯子は、無名が1959年に描いたという作品を手の内から出してくる。
来歴などは完全に伏せられ、類似作が約六億円で落札されたほどの価値をもつ幻の作品だ。
しかし唯子は突然、何者かに殺されてしまう。
アシスタントの佐和子は、唯子を殺した犯人、無名の居場所、そして今になって作品が運びだされた理由を探るべく、動き出す。
幻の作品に記された番号から無名の意図に気づき、やがて無名が徹底して姿を現さない理由を知る――。

大賞:城山真一『ブラック・ヴィーナス 投資の女神』

金に困っている人を助けたいという思いでメガバンクに就職したが、その内情に失望して三年で退職した百瀬良太。
良太は、零細企業を営む兄の金策の過程で“黒女神”、二礼茜と知り合う。
茜は目的のためなら手段を選ばない株取引のエキスパートで、依頼人が本当に大切に思っているものと引き換えに大金をもたらす。
兄が必要な資金を得るかわりに、良太は茜の助手を務めることとなった。
社屋建設費用の借金に苦しむ老舗和菓子屋社長、薬物中毒で死亡した人気歌手の娘の死因を隠そうとする父親など、
さまざまな人物が茜を訪ねてくる。
茜はなぜこのような活動をしているのか。金を通じて人の心を描き出す。

優秀賞:大津光央『たまらなくグッドバイ』

文庫化にあたり、『サブマリンによろしく』に改題されています。

28年前、八百長疑惑をかけられてみずから命を絶った伝説の左腕投手K・M。
四半世紀後、行方不明になっていた1500奪三振の記念ボールが発見されたのをきっかけに、
彼を再評価する動きが広まる。
作家の芹沢真一郎は、K・Mの伝記を書くべく関係者たちのもとを取材して回るが、
彼にまつわるエピソードにはいくつもの謎があった。
誤審に抗議した相手チームの監督はなぜ急に引き下がったのか。
Kと同室だった男はなぜ異変を無視したのか。
そして、八百長疑惑の真相は?

2014年第13回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品

大賞:降田天『女王はかえらない』

片田舎の小学校に、東京から美しい転校生・エリカがやってきた。

エリカは、クラスの“女王”として君臨していたマキの座を脅かすようになり、

クラスメイトを巻き込んで、教室内で激しい権力闘争を引き起こす。

スクール・カーストのバランスは崩れ、物語は背筋も凍る、まさかの展開に――。

二度読み必至! 伏線の張りめぐらされた学園ミステリー。

優秀賞:辻堂ゆめ『いなくなった私へ』

人気シンガーソングライターの上条梨乃は、ある朝、渋谷のゴミ捨て場で目を覚ました。
誰も彼女の正体に気づく様子はなく、さらに街頭に流れる梨乃の自殺を報じたニュースに、梨乃は呆然とした。
自分は本当に死んだのか? それなら、ここにいる自分は何者なのか?
そんな中、大学生の優斗だけが梨乃の正体に気づいて声をかけてきた。
梨乃は優斗と行動を共にするようになり、やがてもう一人、梨乃を梨乃だと認識できる少年・樹に出会う……。
自殺の意思などなかった梨乃が、死に至った経緯。
そして生きている梨乃の顔を見ても、わずかな者を除いて、誰も彼女だと気づかないという奇妙な現象を、梨乃と優斗、樹の三人が追う。

優秀賞:神家正成『深山の桜』

日本から約1万2000キロ、アフリカ大陸。国際連合南スーダン派遣団の第五次派遣施設隊内では、盗難事件が相次いでいた。
定年間近の自衛官・亀尾准陸尉と杉村陸士長が調査に乗り出すが、さらに不可解な事件が連続して発生する。
謎の脅迫状、そして小銃弾の紛失。相次ぐ事件は何を意味するのか。
日本から特別派遣されてきた警務科のちょっとオネエなキレ者・植木一等陸尉も調査に加わり、連続事件の謎に挑む!

2013年第12回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品

優秀賞の選出はありませんでした。

大賞:梶永正史『警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官』

警視庁捜査二課主任代理、郷間彩香。32歳、独身、彼氏なし。捜査二課で贈収賄や詐欺、横領などの知能犯罪を追う彩香は、
数字に手掛かりを求めて電卓ばかり叩いているため、周囲からは“電卓女”と呼ばれている。
そんな彩香に、刑事部長から特命が下った。――「渋谷で銀行立てこもり事件が発生している。
至急現場に向かい、指揮をとってくれ」。犯人から、現場の指揮および交渉役を郷間に任命するように名指しされたのだ。
青天の霹靂に困惑しながらも、彩香は立てこもり現場である渋谷に急行する――。

大賞:八木圭一『一千兆円の身代金』

前代未聞の身代金を要求する、史上最凶の誘拐劇。
若者へ負担を押しつける日本の政治や、財政赤字への不満・不安をブログで訴える平岡ナオト。
彼のもとに保育士や大学生らが集まり、ある計画がスタートする。
やがて、元首相の孫にあたる小学生が誘拐される事件が発生。
犯人「革命係」からの要求は、財政赤字の見直し、もしくは一千兆円の身代金だった!
政府、マスコミ、国を巻き込んだ事件の行方は……。

2012年第11回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品

大賞:安生正『生存者ゼロ』

北海道根室半島沖の北太平洋に浮かぶ石油掘削基地で、職員全員が無残な死体となって発見された。救助に向かった陸上自衛官三等陸佐の廻田と、感染症学者の富樫博士らは、政府から被害拡大を阻止するよう命じられる。北海道本島でも同様の事件が起こり、彼らはある法則を見出すが……。未曾有の危機に立ち向かう! 壮大なスケールで「未知の恐怖」との闘いを描くパニック・スリラーです。

優秀賞:新藤卓広『秘密結社にご注意を』

ストーカー容疑をかけられたことから会社をクビになり、引きこもりの生活を続けていた青野恵介は、ひょんなことから“秘密結社”に就職することになる。その頃、様々な事件が同時進行していた。息子を誘拐された会社員は、犯人からの指示でのこぎりを購入。ピッキングが趣味の男は挑戦状を受け取り……。まったく無関係に見えたそれぞれの事件が、やがてつながり始めて――

優秀賞:深津十一『「童石」をめぐる奇妙な物語』

祖母の頼みを引き受けた高校生の「僕」こと木島耕平は、届け先で、石コレクターを名乗る風変わりな老人・林に出逢った。生物教師のナオミも加わり、かつて見たことのある“童石”の捜索を依頼するが……。奇妙な「石」をめぐる、物語の結末は?
「石がこんなにも魅惑に満ちたものだったとは! 」大森望さん(翻訳家・評論家)も推奨の、日本各地の不思議な石をめぐって繰り広げられる、伝奇ミステリーです。

2011年第10回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品

大賞:法坂一広『弁護士探偵物語・天使の分け前』

舞台は福岡。母子殺害事件の被告人を信じた弁護士の「私」は無罪を主張するが、裁判所は聞く耳を持たない。被告人を救おうとした「私」は業務を一年間停止する処分を受ける。復帰後、別居中の夫に生活費の請求をしたいという美女の依頼を受けるが、連続する殺人事件に巻き込まれていく…。

優秀賞:友井羊『僕はお父さんを訴えます』

何者かに愛犬・リクを殺された中学一年生の光一は決定的な疑惑を入手し、真相を確かめるため犯人を民事裁判で訴えることに。被告はお父さん! 周囲の戸惑いと反対を押して父親を法廷に引き摺り出した光一だったが、やがて裁判は驚くべき真実に突き当たる!

2010年第9回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品

大賞:乾緑郎『完全なる首長竜の日』

映画化されました。
少女漫画家の和淳美は、植物状態の人間と対話できる「SCインターフェース」を通じて、意識不明の弟と対話を続けるが、淳美に自殺の原因を話さない。ある日、謎の女性が弟に接触したことから、少しずつ現実が歪みはじめる。映画「インセプション」を超える面白さと絶賛された、謎と仕掛けに満ちた物語。

優秀賞:喜多喜久『ラブ・ケミストリー』

有機化学を専攻する大学院生・藤村桂一郎は、化学化合物の合成ルートを瞬時に見つけることができる理系男子。しかし研究室の新人秘書に初めて恋をしたとたん、その能力を失ってしまう。そんな彼のもとに、カロンと名乗る死神が「あなたの望みを叶えてあげる」と突如現われて……。超オクテの草食&理系男子の初恋は成就するのか?

優秀賞:佐藤青南『ある少女にまつわる殺人の告白』

10年前に起きた、ある少女をめぐる忌まわしい事件。児童相談所の所長や小学校教師、小児科医、家族らの証言から、やがてショッキングな真実が浮かび上がる。巧妙な仕掛けと、予想外の結末に戦慄する!

2009年第8回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品

大賞:太朗想史郎『トギオ』

「ブレードランナー」の独創的近未来、「AKIRA」の疾走感、「時計じかけのオレンジ」の暴力。21世紀不良少年はもうひとつのTOKIOを漂流する。

捨て子の「白」を拾ったがために、大きく狂いはじめる主人公の人生。家族は村八分に遭い、主人公はクラスメイトから生々しく執拗ないじめを受ける。村を出た主人公は港町に流れ、やがて大都会・東暁(とうぎょう)を目指すことに。生き抜くために悪事に手を染め、殺伐とした東暁で地べたを這いつくばって生きる主人公が唯一気にかけていたのは、村に置いてきた白のことだった――。

大賞:中山七里『さよならドビュッシー』

映画化されました。
「最後にどんでん返しがあってね、面白かったです。思わず買っちゃいましたからね、クラシックのCDを。」<「ダ・ヴィンチ」9月号>と妻夫木聡さんも絶賛した音楽ミステリー。
祖父と従姉妹とともに火事に遭い、全身大火傷の大怪我を負いながらも、ピアニストになることを誓う遥。コンクール優勝を目指して猛レッスンに励むが、不吉な出来事が次々と起こり、ついに殺人事件まで発生する……。

優秀賞:伽古屋圭市『パチプロ・コード』

全選考委員が絶賛した極上の犯罪コメディ。痴漢冤罪事件で会社をクビになって以来、パチプロとしてなんとなく日々を送る主人公。ある日、パチンコに興じている最中に謎の美女に見込まれ、大当りを引くための違法なセットロム“ゴト”を使って一儲けすることになってしまった。さらに仲間に引き合わされ、暗号の解読を求められる。それは、二人に裏ロム販売を指示していた黒幕が売上金を独り占めして姿を消し、金庫に残していったものだった……。パチンコ攻略法の裏にちらつく謎の美女、暗号トリック、殺人。裏ゴト師が仕掛けた暗号を解け!

2008年第7回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品

大賞:山下貴光『屋上ミサイル』

高校生が結成した「屋上部」が、屋上の平和を守るため、難事件に挑む青春ミステリー

大賞:柚月裕子『臨床真理』

臨床心理士と共感覚を持つ青年が、失語症の少女の自殺の真相を追う、一級のサスペンス!

優秀賞:塔山郁『毒殺魔の教室』

30年前に「6年6組」で起きた児童毒殺事件の真相を、証言や手紙・小説などを通してあぶり出していく犯罪サスペンスです。証言者によって、まったく異なった印象をもつこの事件。取材者が情報を見聞きするたびに、事件は思いもよらない姿を現します。読者はきっと、次々に現れる”真実”にはっと息を呑むはずです。

優秀賞・WEB読者賞:中村啓『樹海に消えたルポライター〜霊眼〜』

夫を動機不明の自殺で失い、未亡人となった柳川享子。だが不幸は終わらない。
母親が奇病にかかり、妹は交通事故に遭遇し妊娠中の子供を流産。
さらに友人でライターの女性が取材に出かけたまま行方不明に。
なぜ、悲劇の連鎖は止まらないのか!
鍵を握っていたのは、人間が進化とともに失った謎の器官、“第三の眼”だった……。

2007年第6回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品

大賞:拓未司『禁断のパンダ』

選考委員から絶賛された★★★の美食ミステリー。新進気鋭の料理人と、鋭い味覚をもつ元料理評論家が覗くグルメ界の闇とは……。じっくりお楽しみください。

優秀賞:桂修司『呪眼連鎖』

鎖に繋がれ死んでいった囚人たちの墓――鎖塚の上に建つ刑務所で起きた連続怪死事件。凍てつく極北の地で、平成18年と明治24年がリンクし“呪い”が猛威を振るい始め……。『このミス』大賞初の、伝奇ホラー・サスペンス。

2006年第5回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品

大賞:伊園旬『ブレイクスルー・トライアル』

懸賞金1億円の一大イベント<ブレイクスルー・トライアル>に参加することを決めた、門脇と丹羽。それは、技術の粋をつくした難攻不落の研究所に侵入し、制限時間24時間以内に、所定のものを持ち帰るというものだった。彼らにはそれぞれの過去があり、このイベントで優勝することによって人生を変えようと考えていた。
ひょんなことからイベントに紛れ込んだダイヤモンド強盗犯グループ、保険会社の依頼で、その強盗を追う私立探偵、研究所の守りを固める叩き上げ頑固一徹の管理人、ライバル会社から派遣されたスパイチームなどが参加を表明し、それぞれ思惑を胸にイベントに集結する。侵入者を阻むため、各所に設けられた指紋、静脈、虹彩などの生体認証。さらには、凶暴な番犬や新型警備ロボットの一群など、数々の障害に立ち向かい、突破するのはどのチームなのか。

優秀賞:増田俊也『シャトゥーン ヒグマの森』

ヤングジャンプで漫画化もされています。

マイナス40度も珍しくない極寒の北海道・天塩研究林。そんな土地に集まった、学者や仲間たち。そこへ雪の中を徘徊する体重350キロ、ライオンの首を一瞬でへし折るパワーをもつ巨大ヒグマ、シャトゥーンが襲いかかる! 電話も通じない孤立無援の状況下から脱出することは出来るのか!?

優秀賞:高山聖史『当確への布石』

 私立大学で教鞭をとり、犯罪被害者救済活動を続けてきた大原奈津子は、衆議院統一補欠選挙東京6区への出馬を決める。前議員の田所孝夫がセクハラ
事件を起こし、その失職に伴う補選だった。そんな折、奈津子宛てに、元犯罪者の顔写真や所在等を記したビラを撒いて騒ぎを起こしていた「凶悪犯罪抑止連合会」という実体不明の団体から推薦状が届く。不審な団体からの支持は選挙を不利にするため、奈津子は、教え子の夫で元刑事の平澤栄治に相談する。栄治は抑止連の正体を突き止めるべく、捜査を開始した。
選挙を知り尽くした策略家・森崎啓子や、抑止連との関係を書きたてる雑誌記者、井端純平のキナ臭い動きに翻弄されながらも、栄治の捜査によって補選のカラクリが見えてくる……。
選挙と、その周辺に渦巻く数々の策謀。さまざまな人物の思惑が交錯し、それぞれの企みが絡み合うなか、開票日が近づく。

衆議院補欠選挙をめぐる陰謀と暴露を描いた、サスペンスあふれる本格的な選挙小説!

2005年第4回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品

大賞:海堂尊『チーム・バチスタの栄光』

映画化されました。
東城大学医学部付属病院の有能な心臓手術チームに起こった、連続術中死の謎を追う医療ミステリー。万年講師の窓際医師・田口公平と、厚生労働省からやってきた変人役人・白鳥敬輔の掛け合いが圧倒的に面白いと大評判になりました。脇を固めるキャラクターも個性派ばかり。コミカルなやりとりと、リアルな医療現場の描写は、現役医師である著者にしか描くことができません。

特別読者賞・奨励賞:水田美意子『殺人ピエロの孤島同窓会』

著者は中学2年生!
「このミステリーがすごい!」大賞史上最年少での受賞。
シオン
特別奨励賞という賞が設けられたのはこの1回だけです。
日本から1500キロ離れた、東硫黄島。島の外輪火山が噴火し、住民は東京に強制移住させられ、
現在は、観測所を守っている老人がひとり住むだけの孤島である。そんな島で同窓会が開かれることになり、
4年ぶりに東硫黄高校同窓生が集まった。
出席者はクラスメイト36人中、不登校だった1人を除いた35人。
和やかなムードで進んでいた同窓会は、突如現れた殺人ピエロにより恐怖の孤島と化す。
ゲーム的な趣向で、次々と同窓生たちを惨殺し始める殺人ピエロの正体は?

2004年第3回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品

大賞: 深町秋生『果てしなき渇き』

志駕晃
失踪した娘を捜し求めるうちに、徐々に“闇の奥”へと遡行していく父。娘は一体どんな人間なのか――。ひとりの少女をめぐる、男たちの狂気の物語。その果てには……。

大賞:水原秀策『サウスポー・キラー』

旧弊な体質が抜けない人気プロ野球チームの中で孤軍奮闘する、クールな頭脳派ピッチャー。彼は奇妙な脅迫事件に巻き込まれていく……犯人の狙いはいったい何なのか?
孤高のヒーロー大奮闘!

2003年第2回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品

大賞:柳原慧『パーフェクト・プラン』

身代金ゼロ! せしめる金は5億円!
”誰も傷つけない“
ノンストップ・誘拐ミステリー。
代理母として生計を立てている良江は、かつて出産した息子を救うため、ある”犯罪“を企てる。そして始まる「身代金ゼロ! せしめる金は5億円!」という前代未聞の誘拐劇! 幼児虐待、オンライントレード、ES細胞、美容整形……現代社会の危うさを暴きつつ、一気に読める面白さ。予想を裏切り続けるノンストップ・誘拐ミステリー、ここに登場!

優秀賞・読者賞:ハセベバクシンオー『ビッグボーナス』

一獲千金に命を賭けろ! ギャンブル・バカvs裏情報
攻略情報会社の内幕すべて覗けます!
パチスロメーカーで企画開発をしていた主人公は、今は攻略情報を売る超やり手の営業マン。ガセネタの攻略法をパチスロ中毒者に売りつけ、大金をふんだくっている。やがて、そんな彼の周囲で不穏な空気が流れ始め――。

2002年第1回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品

この年の隠し玉、 上甲宣之『そのケータイはXX(エクスクロス)で』は映画化もされました。

大賞:浅倉卓弥『四日間の奇蹟』

映画化されました。
脳に障害を負った少女とピアニストの道を閉ざされた青年が山奥の診療所で遭遇する奇蹟。ひとつの不思議なできごとが人々のもうひとつの顔を浮かび上がらす ….

銀賞・読者賞:東山彰良『逃亡作法 TURD ON THE RUN』

連続少女暴行殺害犯・川原昇に娘を殺された飯島好孝ら遺族たちは、加害者に寛大な制度に疑問を感じ、“キャンプ”襲撃計画を実行に移し、管理室を占拠することに成功した。飯島は川原を呼び出し銃を突きつけるが、一瞬の隙を突き逆襲に出た囚人たちは、「アイホッパー」と呼ばれる、“キャンプ”から脱獄しようとすると眼球が飛び出すようプログラムされたチップの解除パスワードをまんまと入手。刑務所からの脱獄計画を開始した。

優秀賞:式田ティエン『沈むさかな』