最近、仕事でグラレコを使うことが増えてきました。
プライベートでもいくつか依頼をいただいて、講演会やイベントの内容をグラレコさせていただいています。
その中で、「グラレコって何?」「どうやってやるの?」と聞かれることも増えてきましたので、今回は改めて「グラレコ」について記事を書いてみたいと思います。
そもそも、「グラレコ」とは何なのか?
グラレコは、会議やセミナーなどの内容をタイムリーに、イラストやキーワードで体系的に「見える化」して、参加者に共有し、より理解や思考を深めてもらうための手法です。
例えばこんな感じ。
本当にお恥ずかしいのですが、私が「嫌われる勇気」について紹介している動画を拝見して、はじめてグラレコに挑戦したときのものです。
グラレコのメリット
グラレコのメリットは大きく分けて3点。
- 情報のつながりがわかりやすくなる
- 文章を読むのが苦手な人にも伝わりやすい
- 効率的に情報を伝えることができる
それでは、それぞれのメリットを詳しく見ていきましょう。
情報のつながりがわかりやすくなる
仕事で会議をしていたり、プライベートでセミナーを受講したりすると、「あれ、同じような話が前も出てこなかったっけ?」「先ほどもお話しましたとおり…って言われたけど、いつのことを指してるんだろう」と悩んだりしたことはありませんか?
自分たちが何を目的に議論しているのかわからなくなったり、出席者の認識がずれてきたり…。
イベントや会議でリアルタイムにグラレコをすると、口頭だけでは伝わりにくいことも、視覚的に伝わります。
文章を読むのが苦手な人にも伝わりやすい
仕事で議事録を読む機会がある方も多いのではないでしょうか。
文章だとなかなか読む気にならなかったり、読んでも頭に入ったのか入ってないのかよくわからなかったり、つまり何が言いたいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
グラレコは「イラストや図形などを使って」「端的に」まとめられるので、文章が苦手な人や、その分野についてあまり知識がない人でも、すぐに要点が掴めます。
また、ふんわりとした抽象的な話を文章でまとめるのは文章力が必要ですが、イラストであればもっと簡単に正確に伝えることができます。
効率的に情報を伝えることができる
会社の広報誌や個人のSNSなどで、情報発信をしている方も多いのではないでしょうか。
広報誌なら予算などの都合から掲載できる分量が限られているでしょうし、SNS、たとえばTwitterなら140字以内に収めなければいけません。
もちろん「限られたスペースや文字数の中で、いかに相手に伝えることができるか」という楽しみもありますが、「たくさんのことを伝えたいけど、スペースや文字数が足りない!」ということも多いはず。
文章ではなかなかうまく伝わらないことであっても、グラレコを使えばよりわかりやすく、多くのことを伝えることが可能です。
グラレコの書き方・アプリ
グラレコは、「書けるもの(紙やホワイトボード)」と「書くもの(ペンやマジック)」さえあれば、いつでもどこでも始めることができます。

- 月額利用料がかからず、買い切りであること
- 価格が安いこと
- 機能が豊富なのに、直感的な操作が可能で、普段「お絵かきソフト」を使用していない人でも使いやすいこと
が理由です。
グラレコにはiPadが必要?
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グラレコに関するオススメ本
グラレコの二大先駆者といえば、「くぼみ(久保田麻美)さん」と「清水敦子さん」。
「グラレコを始めたいから、とりあえず詳しい本を1冊読んでおきたい」という方にオススメなのが、この2冊。
最近、巷では「グラフィックレコーディング(=グラレコ)」が熱い盛り上がりを見せていますね。 今回は、そんな「グラレコ」の一番かんたんな入門書である、久保田麻美さんの『はじめてのグラフィックレコーディング』をご紹介します。 ・グラレコ[…]
グラレコの練習方法
オススメの本2冊をご紹介しましたが、グラレコは実践してナンボです。
動画を見て練習する
一番実践に近い形で練習できるのが、Youtubeなどで動画を見ながらグラレコをすることです。
例えばわたしは、こんな動画をよく利用しています。
- TEDx Talks:日本で開催されたTEDイベント。もちろん全部日本語音声で楽しめます。
- 西野亮廣エンタメ研究所ラジオ【公式】:西野さんのことが好き・嫌いは別として、毎日更新なので動画が豊富
- 本要約チャンネル:グラレコをしながら、生活や仕事に役立つ知識も得たい方に
- サラタメさん【サラリーマンYouTuber】:本要約チャンネルではフォロワー数No.1!図解もしてくれているので、グラレコで迷ったときに参考になる
ポイントは、2つ。
- 出来る限り映像を見ないで、音声を聴いてグラレコをする
- 一時停止をしない
動画は、わかりやすいように内容を図解してくれているものも多く、また一時停止することも簡単です。
でも実際のグラレコの現場では、話の流れを遮るわけにはいかないので一時停止ができないことがほとんどですし、グラレコの手掛かりは話者の言葉のみ、ということが多いです。
もちろん、最初は難しいとは思いますが、より実践的な練習をしたいという方はぜひ意識してみてくださいね。
本の内容をグラレコする
動画と違って、いつでも始めやすいのが、本の内容のグラレコ。
紙とペン、本があればどこでもできちゃいますし、隙間時間にも取り組みやすいので、「ちょっと動画のグラレコに飽きたな~疲れたな~」というときによくやっています。
漠然と本を読んでいるだけだとなかなか頭に入ってこなかったり、読んでいる途中でこんがらがってきたり、せっかく読んだのに忘れてしまったりすることもあるので、読書記録がわりにグラレコを楽しんでいます。
イラストの練習にはこちらの本もオススメ
グラレコでつまずきやすいのが、「イラスト」。
先ほどご紹介した「くぼみさん(久保田麻美さん)」の本にも、グラレコならではのイラストの描き方が満載なのですが、「もっと練習したい!」という方にはこんな本もオススメです。