大河ドラマ「どうする家康」の脚本・原作は?もっと楽しめる小説や本も紹介

  • 2021年11月30日
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  • 読書
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2021年1月、2023年に放送される大河ドラマが、「どうする家康」であることが発表されました。

主演は松本潤さん。

江戸幕府を開いた日本屈指のリーダーである家康と、日本の音楽会をけん引してきたジャニーズ・嵐の松本潤さん、なんだか通じるものがありますね。

今回は、そんな大河ドラマ「どうする家康」の脚本と原作、いっしょに読むとより一層楽しめそうな小説や本を紹介します。

 

大河ドラマ「どうする家康」の脚本と原作は?

脚本家は、今まで映画「ALWAYS 三丁目の夕日」や、テレビドラマ「コンフィデンスマンJP」「リーガル・ハイ」などの作品を手がけてきた、古沢良太さんです。

大河ドラマ「どうする家康」の原作作品はありません

ただ、大河ドラマはガイドブックが必ず発売されます。

そこに冒頭の物語が載ることが多いので、大河ドラマを活字で楽しみたい人はガイドブックを要チェックですね。

シオン
ガイドブックは、例年、前編(12月・1月ごろ発売)、後編(5月・6月ごろ発売)、完結編(9月すぎ~発売)の3回に分けて発売されます。

大河ドラマ「どうする家康」を見るなら!オススメの本3選

ジェームス三木『葵 徳川三代』

平成12年(2000年)に放送された、大河ドラマ「葵 徳川三代」の原作小説です。

家康・秀忠・家光の治世を描いた作品。

台本のようにセリフが中心なので、時代小説をあまり読まない人でもわかりやすく、どんどん読むことができると思います。

「どうする家康」で描かれる家康像と比べながら読む、というのも面白そうですね。

豊臣秀吉の没後に表面化した徳川家康と石田三成との確執。全国の有力大名を巻き込んだ未曾有の戦いへと発展する。「関ケ原の合戦」と今日伝えられ天下分け目のこの戦いは、後に成立する江戸幕府の真の出発点でもあった。徳川家康、秀忠、家光―270年の永きにわたって続く江戸幕府の礎を築き上げた徳川三代のドラマに迫る。

『超ビジュアル!歴史人物伝 徳川家康』

家康についてはまったく知らないけれど、大河ドラマまでに予習しておきたい!
という方にオススメなのが、『超ビジュアル!歴史人物伝 徳川家康』。
小学校高学年向きの内容というだけあって、イラストや写真が豊富で、普段あまり活字を読まない人でも気軽に楽しめます。
こちらのリンクから試し読みすることもできますので、よろしければどうぞ。

★★大人気「超ビジュアル! 歴史人物伝」シリーズの最新刊。★★
200年の江戸時代を築いた、徳川家康の生涯に迫ります。シリーズの最大の魅力である迫力あるマンガ、かっこいいイラスト、貴重な歴史資料が満載です。合戦、鎧、城など、戦国時代の知識もいっぱいで、楽しく歴史が学べます。
※小学4年生以上向き(ルビ入り)

山岡荘八『徳川家康』

山岡荘八『徳川家康』は、第二次世界大戦後、17年もの歳月をかけて書かれた大作です。
優れた指導力で泰平の世を築いた英雄として描かれ、バブル期には経営者のバイブルとして「家康ブーム」を巻き起こしました。
シオン
「マンガの方が読みやすい」という方には、『伊賀の影丸』や『魔法使いサリー』の作者・横山光輝さんがこの作品をマンガにした、『新装版徳川家康(講談社漫画文庫)がオススメです。
竹千代(家康)が生まれた年、信玄は22歳、謙信は13歳、信長は9歳であった。動乱期の英傑が天下制覇の夢を抱くさなかの誕生。それは弱小松平党にとっては希望の星であった――剛毅と希望を兼ね備えて泰平の世を拓いた名将家康の生涯を描いて、現代人の心に永遠の感動を刻む世紀のベストセラーの発端篇!

小学生・中学生にオススメ!漫画や小説で描かれた「家康」

小沢章友『徳川家康 ―天下太平― 戦国武将物語』 (講談社青い鳥文庫)

すべての漢字にふりがながついているので、小学校高学年ぐらいから楽しむことができます。

シオン
同じ青い鳥文庫の『戦国武将物語 大決戦!関ケ原』や家康の名臣を描いた『徳川四天王』もあわせて楽しんでみてくださいね。

―「がまんだ。この世は思い通りにならないことばかりだ。だから、がまんするのだ。そうしていれば、いつか道はひらける。」―。
徳川家康は、竹千代とよばれた少年のころから、その信念をつらぬいてきた。
幼いころに、母と生き別れ、人質として苦労した家康が、がまんにがまんを重ねて、戦国の名将となり、すぐれた政治家となった。
戦乱の世の後、260年続いた太平の時代、江戸時代のいしずえをきずいた家康の生涯とは!?

「日本の歴史」の中でも、すべての世代の人にいちばん人気があるのはなんといっても、「戦国時代」。その「戦国時代」を代表する、最強の武将、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の3人の物語を一人1冊で刊行するシリーズの最後の作品です。 たくさんの資料・文献の読み込みを大得意とする著者が、それらをもとに独自の視点でギリギリまで人間像にせまり、有名なエピソードや場面も「こういうことだったのか!!」という驚きとワクワク感を持って読める「エンタメ」作品に仕上げます!
イラストは「週刊少年マガジン」の人気まんが家棚橋なもしろ氏。「熱く」て「カッコいい」ヒーローを描いていただいております。こちらもご期待ください!

学研まんが New日本の伝記『徳川家康 江戸幕府を開いた将軍』

幼少より人質生活を送りながら、ついには江戸幕府を開いた初代将軍・徳川家康の一生を描いたオールカラーの学習まんが。巻末には、その人物が生きた時代の背景や、その人物に関する詳しい資料を掲載して、まんがの内容がより深く理解できるようになっている。

角川まんが学習シリーズ『まんが人物伝 徳川家康』

監修は、東京大学教授の山本博文さん。
絵は、『新世紀エヴァンゲリオン』原画などを手がける平松禎史さんが担当。

きちんと監修を受けた家康が、キレイな絵とマンガで描かれています。

天下泰平の江戸時代265年の基礎を築いた家康。人質だった子ども時代、織田信長・豊臣秀吉に仕えた武将時代…苦難の連続の末、天下分け目の戦いに勝利し、ついに天下人となるのだった…!

■『徳川家康』監修 山本博文先生のポイント紹介
今川家から自立た徳川家康は、織田信長の同盟者として力を付けていきます。信長の死後、豊臣秀吉に服属した家康でしたが、秀吉死後、関ヶ原の合戦に勝利したことで、江戸に幕府を開くことになります。今回の人物伝では、今川家人質時代から大坂の陣で豊臣氏を滅ぼすまでの家康の行動とそれぞれの時期の家康の考えが理解できるように描かれています。自分が家康なら、この時どうしたかを考えながら読んでください。

有名作家が描いた「家康」

門井慶喜『家康、江戸を建てる』

著者の門井慶喜さんは、2018年に『銀河鉄道の父』で直木賞を受賞した、直木賞作家

本作『家康、江戸を建てる』も、2016年の直木賞候補作品にノミネートされました。

川を整備し、貨幣を流通させ、飲み水をひいて、石垣をつくり、お城をつくる。

5つのテーマで、家康によって江戸がどのように作られたのかが、とてもわかりやすく書かれています。

この本を片手に、実際に東京を巡ってみるのも面白そうです。

「北条家の関東二百四十万石を差し上げよう」天正十八年、落ちゆく小田原城を眺めつつ、関白豊臣秀吉は徳川家康に囁いた。その真意は、湿地ばかりが広がる土地と、豊穣な駿河、遠江、三河、甲斐、信濃との交換であった。家臣団が激怒する中、なぜか家康は要求を受け入れる―ピンチをチャンスに変えた究極の天下人の、日本史上最大のプロジェクトが始まった!

司馬遼太郎『関ヶ原』

司馬遼太郎が描く「石田光成」から眼が離せない――。累計500万部超え!
現代日本の形を決めた世紀の闘い。天下分け目の決戦「関ケ原」。武将たちはいかに戦ったのか?

東西両軍の兵力じつに十数万、日本国内における古今最大の戦闘となったこの天下分け目の決戦の起因から終結までを克明に描きながら、己れとその一族の生き方を求めて苦闘した著名な戦国諸雄の人間像を浮彫りにする壮大な歴史絵巻。秀吉の死によって傾きはじめた豊臣政権を簒奪するために家康はいかなる謀略をめぐらし、豊家安泰を守ろうとする石田三成はいかに戦ったのか?

池波正太郎『信長と秀吉と家康』

「人間五十年。天下のうちをくらぶれば、夢まぼろしのごとくなり」と、乱世を疾駆した織田信長。その夢と理想を受け継ぎ天下を統一した豊臣秀吉。そして盤石の幕府組織の確立に取り組み、手にした天下を末永く子孫に伝えた徳川家康。「時代小説の仕掛人」がリレー式に、天下統一をなしとげた三代の英傑の戦いと統治の構図を克明に描き、等身大の視点で生き生きと彼らの人間像に迫る。池波正太郎作品唯一の絶版長編、待望の文庫化。

もっと読みたい!「家康」がテーマの小説

火坂雅志『天下 家康伝』

信長の着想力も、秀吉の魅力もない家康が何故天下人になりえたのか、その謎に挑んだ意欲作。

幼いころに父を失い、織田、今川両家の人質となり、苦労を重ねる家康。
桶狭間の戦いで、今川から自由となったが、織田と同盟を結んだことにより戦はまだまだ続く。
越前朝倉攻め、姉川の戦い、三方ヶ原の戦い、長篠の戦い、甲州討入り、上田合戦。
この時代に生きる事とは戦う事であった。
戦無き世を夢見て、家康は戦い続ける。

岩井三四二『あるじは家康』

徳川家康は名君? それとも迷君??▼戦国時代、最高の結束力を誇ったといわれる「三河武士団」。けれど、家康も、家臣たちも、胸の内にはいろんなことが渦巻いていた――。▼石川数正、大久保忠隣、蜂屋半之丞、奥平九八郎(貞昌)、松平家忠、ウイリアム・アダムスといった有名無名の家臣たちを主人公に、組織に生きる男たちの“ホンネ”と“タテマエ”を描きながら、彼らの目を通すことで家康の意外な素顔を浮き彫りにしていく。▼『あるじは信長』『あるじは秀吉』に続く「あるじシリーズ」第三弾!

安部龍太郎『家康』

桶狭間の敗戦を機に、松平元康(後の家康)は葛藤の末、信長と同盟を結ぶ。先見性と経済力を武器にのし上がる天才を目の当たりにし、単なる領地争いの時代が終わったことを身をもって知る元康。三河一国を領し、欣求浄土の理想を掲げ、平安の世を目指す。信長でも秀吉でもなく、なぜ家康が戦国最後の覇者となれたのか。かつてない大河歴史小説。

変化球!ちょっと変わった「家康」

隆慶一郎『影武者徳川家康』

慶長五年関ヶ原。家康は島左近配下の武田忍びに暗殺された!家康の死が洩れると士気に影響する。このいくさに敗れては徳川家による天下統一もない。徳川陣営は苦肉の策として、影武者・世良田二郎三郎を家康に仕立てた。しかし、この影武者、只者ではなかった。かつて一向一揆で信長を射った「いくさ人」であり、十年の影武者生活で家康の兵法や思考法まで身につけていたのだ…。

眞邊明人『ビジネス小説 もしも徳川家康が総理大臣だったら』

内閣全員、英雄――。
コロナを収束させ、信頼を取り戻せ!

2020年。
新型コロナの初期対応を誤った日本の首相官邸でクラスターが発生。あろうことか総理が感染し、死亡する。国民は政府を何も信頼しなくなり、日本はかつてないほどの混乱の極みに陥った。そこで政府はかねてから画策していたAIとホログラムにより偉人たちを復活させ最強内閣をつくる計画を実行する。

AIにより総理大臣に選ばれたのは、江戸幕府の創始者である徳川家康。
経済産業大臣には織田信長、財務大臣に豊臣秀吉、厚生労働大臣に徳川綱吉、総務大臣に北条政子、外務大臣に足利義満など錚々たるメンバーの中で、皮肉にも総理大臣の補佐役である官房長官に選ばれたのは、江戸幕府を終わらせた男・坂本龍馬だった。

そんな歴史に名を刻む面々で組閣された最強内閣は、迅速な意思決定で、東京ロックダウン、50万円給付金、リモート国会、令和版楽市楽座、リモート万博など、大胆な政策を次々と実行していく。最初は「過去の人間に政治ができるのか」と半信半疑だった国民も、偉人たちのえげつない決断力と実行力に次第に歓喜し、酔いしれていくが……。

時代を超えたオールスターは未曾有の危機にどう立ち向かうのか!?
そして、ミッションを果たした先に待ち受けていたものとは……!?

ビジネス、歴史、政治、ミステリー、
あらゆるジャンルと時代の垣根を超えた教養溢れる
新感覚エンターテインメント!!

さいごに

家康を描いた歴史時代小説はたくさんあります。

歴史ファンとしては、ドラマの放送をきっかけに、家康に関する本がたくさん刊行されたり、絶版になっている作品が復刊されたりしたら、嬉しいなあと思っています。