『仕事ごっこ その”あたりまえ”、いまどき必要ですか?』||感想

piyo
ハンコレス、携帯電話料金の値下げ…今まで当たり前にやっていたことが、コロナやトップの意向でどんどん変わってきたね
ゆーこ
「やった方がいいとわかっていたけどやらなかったこと」がそうやって整理されて、人口減少や高齢化社会に適応できるように無駄が省かれていくんだろうね。
この記事では、そんな「無駄な仕事にメスを刺す」沢渡あまねさんの『仕事ごっこ その”あたりまえ”、いまどき必要ですか?』を紹介します。

『仕事ごっこ その”あたりまえ”、いまどき必要ですか?』はどんな本なのか

『仕事ごっこ その”あたりまえ”、いまどき必要ですか?』(以下『仕事ごっこ』と呼びます)の著者沢渡あまねさんは、日産自動車、NTTデータ、大手製薬会社などを経て、現在は会社の代表を務められています。

業務改善・オフィスコミュニケーション改善士、という肩書きはよくわからない(インターネットで調べても沢渡さんのことしか出てこない)のですが、NTTデータの運用・改善や、複数の企業で働き方改革、組織活性などを行っているそうです。

piyo
うーん…ここまで聞いてもよくわからないというか、あんまり読む気にならないというか…
ゆーこ
私も最初そう思ってたんだよね!肩書きは自称だし、転職ばかりだし、あやしさ満点!ってね(失礼)。でも読んでみると、「あなたはもしかして私の自治体で仕事した経験がありますか?!」ってくらい、当たってて面白いんだ。さすがはいろいろな業界を経験されてるだけあると思うよ。

それと、お名前から、勝手に女性の方だとばかり思っていました…すみません…。

本書の結論

この本を読んで得られること

先にお断りしておきますが、ゆーこもまだまだ若手公務員。本著を読んで、公務にはびこる無駄な習慣を実感したところで、明日から部署の仕事の方針を変えたり、全庁のやり方を変えることなんてできません。無理です。

でも、いざ自分が役職についたとき、どんな無駄があるのか、それによってどんな損失が生まれているのか、他に無駄はないか、という視点はとても大切になると思っています。特に今は、少子高齢化・人口減少・経済衰退の時代。今の上司が若かったころのように、豊かな税収があるわけではなく、お金をふんだんにかけた行政サービスを提供することはできません。また、今後男性で育休を取得する職員も増え、今よりも十分な人員配置は見込めなくなってくるでしょう。

本書を読んで、限られた人員・資金の中で、低い労力で高い成果をあげるにはどうしたらいいか、という視点が自分の中にできました。実際に役職につく前に、そういった視点から仕事を眺めることができるので、とても有意義な読書になったと思っています。

こんな悩みを持つ方にオススメ

  • 職場の習慣に無駄を感じることが多くてイライラする
  • はじめて公務員として働くけど、これでほんとにいいの?
  • 自分が役職についたら、無駄な習慣を改善したい!

本著は、沢渡さんも「本書に記載された内容は、情報の提供のみを目的としています。したがって、本書を用いた運用は、必ずお客様自身の責任と判断によっておこなってください」と書いているように、あくまで「職場での無駄あるある」を紹介する本で、だからこうしろ、と指南する本ではありません。

ゆーこ
こんなこと、私の自治体でもあるあるー!
と軽い気持ちで読んでいただくのが一番かな、と思います。

本書のポイントを3つ紹介

ポイント1:これが普通だ、昔はこうしていたの弊害

「印鑑を押してないからダメ」「ファイルをメールで送るときには、パスワードを別のメールで送る」「情報共有をするためだけに、役職者が集まって会議。やっていることは資料の読み上げ」「本当に読む機会があるのかわからない膨大な資料を印刷して会議(そして資料は適宜改訂されるので、そのたびに印刷しなおす)」…

コロナウイルスが流行し、リモートワークが推奨されたときに、民間企業と比べた行政の無駄がクローズアップされました。

ゆーこ
今まで普通にやってきたこと、こうしていたと先輩が教えてくれたことが、実は時代遅れのことばかりだったと突きつけられた気がして…結構ショックでした(心のどこかでほんとは思ってたんですけど)
今までの慣習をいたずらに引きずることは、「私たち遅れてますよ」「時代の波に乗れてないですよ」と外にアピールするようなもの。
印鑑だって本当に必要なもの以外は廃止できたんだから…できないかなぁ。

ポイント2:生産性の足を引っ張りあう慣習はもうやめにしませんか

FAXやメールを送ったあとに、「今送りましたけど、届いてますでしょうか」「送りましたので確認お願いします」「お忙しい中恐れ入りますがお願いします…」となんでもかんでも電話するの、もうやめにしませんか。

ゆーこ
民間から公務員に転職した時、この文化にはびっくりしました。本当に緊急なものならともかく、なんでもかんでも電話電話電話…FAXやメールは「送信先が自分のペースで確認できる」のがメリットなのに…。
公平性が大切な行政だから、相見積もりをして業者を選定した根拠を残しておきたいのはわかるのですが、担当者の中では「たぶんここが一番安く出してくるだろうなぁ」とほぼ発注先が確定しているのに、見積書(しかも原本・押印・郵送)やコンペを平気で依頼する…。
piyo
見積書を出してくれる会社がなくなってきた…ってそりゃそうだよね。民間で働いている側からしたら、発注される見込みがないものに、人件費を割きたくないもの。
その他にも30分の情報共有会議のために片道1時間かけて来てもらう、タオルを配るお正月の挨拶、履歴書等無意味な手書きの強要…あげたらキリがありませんが、相手の時間や労働力、集中力をむやみやたらに奪うの、そろそろやめましょう??

ポイント3:女性活躍推進、中途採用の拡大…多様な人を集めるだけはもうやめよう

公務員として働いたことがあるあなたなら、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。ダイバーシティ。
行政はダイバーシティが本当に好きですよね。何かと言えば「ダイバーシティ」。

そもそもダイバーシティとはなんなのか。初心に帰ってみたいと思い、インターネットで調べてみると、

ダイバーシティとは、多様な人材を積極的に活用しようという考え方のこと。 もとは、社会的マイノリティの就業機会拡大を意図して使われることが多かったが、現在は性別や人種の違いに限らず、年齢、性格、学歴、価値観などの多様性を受け入れ、広く人材を活用することで生産性を高めようとするマネジメントについていう。 企業がダイバーシティを重視する背景には、有能な人材の発掘、斬新なアイデアの喚起、社会の多様なニーズへの対応といったねらいがある。
※出典:コトバンク

と出てきました。

確かにダイバーシティは、組織の活性化や効率化の促進に有用ですが、ただ集めて満足してしまっている自治体、多くないですか?

ゆーこは民間から転職してきたのですが、前の会社と比べて「今までの慣習や制度は変えないし、あなたの事情は知らないけれど、これがうちのルールなので、うちのルールにあわせてください!」ってことが多いなぁと思います。

固定席での固定勤務、規則で決まっているわけではないけれどなんとなく決められている服装、低スペックなパソコン…

もちろん「行政だから」「公務員だから」仕方のない部分はありますが、コロナウイルスでテレワークが推奨している側なのに、結局何も変わらない公務員…「これがうちのルールです!」が強すぎませんか??

ゆーこ
副業だって、それでスキルが身につくならいいじゃないですか!(超個人的意見)
今多くの自治体で使われているルールは、「定年まで働けば家族も一生安泰」「女性は結婚したら仕事をやめて家庭に入るか、パートをする」「職場で働いているのは全員日本人」の時代に作られたもの。
piyo
もうそんな時代じゃないんだから、いろいろなスタイルの人が働きやすくて力を発揮できる方法を模索していかないといけないね。

まとめ

今回の記事では、『仕事ごっこ その”あたりまえ”、いまどき必要ですか?』をご紹介してきました。

私は日頃感じている無駄の矛先を向けるために読み始めたのですが、いろいろな「無駄」が昔話や絵本のおはなしのように描かれているので、時間つぶしの読書にも最適な1冊ではないかと思います。

今回の記事が、小さなことでも、何かあなたの人生のお役に立てましたら幸せです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。