現役公務員が伝授する自治体研究1「自治体研究の目的は面接試験対策にあり」

ゆーこ
この記事では、筆記試験に合格した方、筆記試験はこれからだけど今から面接対策するよという方に向けて、公務員試験の面接対策の基本「自治体研究」について解説していきます。
piyo
民間企業の採用ページと違って、自治体のホームページって採用専用に作ってないから、どこに情報が載っているのか、何が大切なのか、わかりにくいよね。
ゆーこ
そうそう、自治体研究の目的はあくまで面接対策。自治体のホームページをただ眺めてればいいってことじゃないんだ。
piyo
じゃあまずは、自治体研究の基本的なことを教えてよ。
ゆーこ
おっけー、それじゃあ見ていこう。

面接対策のための自治体研究

面接官は何を見ている?

ゆーこ
面接官は採用面接で何を見極めたいのか、考えてみたことはありますか?
面接官として駆り出されることがたまにあるので、その経験をお話したいと思います。
志望動機や自己PRを聞くと、よく「私はこんなに凄いことをやりました!」「サークル活動でこんな実績をあげました!」というお話をよく聞きます。もちろん、面接官として、そのお話は参考にさせていただいています。
でも、あくまで「参考」程度なのです。
「文化祭の売り上げを去年の3倍に増やした」「サークル活動で全国1位になった」…確かにとても魅力的なエピソードで、全国1位なんてすごいなぁ~と感心はします。
でも、これってなんでも言えちゃうんですよね。実際の売り上げはもっと少なくて、盛ってるだけかもしれない。実際に活躍したのは本人ではなくて、他の人かもしれない。面接官は実際どうだったのか知りませんし、調べませんからね。
面接官が聞きたいのは、
  • 自分たちはどんな立場だったのか?
  • どんな問題点があって、どんな結果になっているのか?
  • 何をしたらいいか、何ができるか、どのように考えたか?

といったような、「現状に対してあなたはどう考えて、どう行動したのか?」ということなのです。些細なことですが、これはとても大切なこと。なぜならば、実際に働いてみるとわかるのですが、仕事は思い付きで行動するのではなく、現状を分析した上で行動することがとても大切だからです。
困ったことがあったとき、新しい事業をはじめるとき、まずはじめにやらなければいけないことは「現状はどうなのか」と分析して行動すること。これができるかどうかを面接官は見ています。

ゆーこ
思い付きでパッと行動する部下は、上司としても管理にしにくいですし、社会人は様々なことを考慮した上で動くことが必要ですからね。

エピソードは些細なことでもかまいません。結果、成果が上がらなかったエピソードでも大丈夫。新卒の子にそんな結果まで求めてはいません。

あなたがどう考え、どう変えていこうと思ったのか、その結果何を学んだのか。ぜひその点を面接官に伝えてくださいね。

ただ、社会人経験者の面接対策では、新卒に比べると実績がモノを言う場合も多いのは間違いありませんので、その点は注意してくださいね。

自治体研究のポイント

自治体のホームページを見たり、庁舎の雰囲気を感じるために実際に行ってみたり、住んでる人や働いている職員に話を聞いたり、新聞を読んでみたり…自治体研究といってもいろいろな方法がありますが、どんなところに注目するのがいいのでしょう。

分野を絞って自治体研究をしよう

ゆーこ
働きたい部署や、気になる仕事はありますか?学生時代や前職で学んで経験が活かせそうな仕事はなんですか?
自治体研究は、面接試験だけでなく、履歴書を作成する前にある程度取り組んでおくことをオススメします。
その理由は、
  • 自己PRや志望動機に一貫性があった方が説得力が増すから
  • 安易に志望動機をつくると、使いまわしているのかな、と思われてしまうから

です。

かといって、防災・子育て・観光・移住・税収などなど多岐にわたる自治体のすべてを把握することはできませんし、それぞれの内容が薄くなるだけなので、働きたい部署や、気になる仕事、学生時代や前職で学んで経験が活かせそうな分野に絞って自治体研究をするようにしましょう。

ゆーこ
1分野に絞り込んでも、たぶん調べていくうちにどんどん派生するものが出てくるから大丈夫だよ。

採用面接の質問の意図

例えば公務員の面接対策の本を読んでみてください。面接でよくある質問集が載っていますよね。どんなことが載っていますか?

piyo
「自治体の課題はなんですか?」「自治体の人口を増やすにはどうすれば良いですか?」「この自治体のPRをしてください」「この自治体を全く知らない人に、この自治体を紹介してみてください」「何か気になる政策はありますか?」…ん?これって…
ゆーこ
piyoさん、気づいた?
piyo
自治体のことをどれだけ知ってるかじゃなくて、どう考えたのかが問われているね。
ゆーこ
そう!

面接官が採用したいのは、自治体に詳しい人じゃない

「面接官は何を見ている?」の項目でもお伝えしたとおり、面接官は「現状に対してどう考えて、どう行動するべきだと思っているのか?」を見ています。ここでは、「どのような行動をするか」は、よほど常識を外れたことでない限り、注目されません。

ゆーこ
大切なのは、現状に対してどう考えているか、ということだよ。
「どのような行動をすべきか」なんて、まだ公務員として働いていないのだから間違っていても仕方のないことですし、仕事をはじめたら方針というのは最終的には上司が決めることですからね。
公務員として仕事をしていると、たまに若手職員よりも市政に詳しい市民によく会います。
でも、公務員試験で面接官が採用したいのは「自治体に詳しい人」じゃなくて、「現状をしっかり分析することができる人」です。
「自治体のこと、こんなに調べてこんなに覚えてるんですよ!すごいでしょ!採用してください!」という人よりも、論理的に物事を考えられる人を採用したいのです。残念ながら社会人は努力して覚えただけでは褒めてもらえないのです…。

自治体研究で押さえておきたいポイントは?

では、具体的に自治体研究はどのようにすればいいのでしょうか。

  • 自治体の特徴
  • 自治体が力を入れている政策(子育て、福祉、観光などなど)
  • 自治体の長所
  • 自治体の短所
  • 同じ規模の自治体との比較、近隣自治体との比較

というようなことに注目して自治体研究を進めていくのがオススメです。

論理だてて自治体研究をすると、自治体の全体像がわかってくるので、少し変わった質問をされても答えることができるようになります。

また、自分の中に一本の軸ができるので、一貫した主張ができ、ちぐはぐで不安定な印象を与えません

さいごに

自治体の資料をやみくもに読んでみたり、統計資料を暗記してみたり…時間がある方であれば決して無駄な作業とは思いません。自治体に関して幅広い知識を持っていることはもちろん大切ですし、公務員になったときに必ず活きてくると思います。

でも、試験ってだいたい時間が足りないですよね。自治体研究をしているくらいだったら、筆記試験の勉強に時間を割きたい、というその気持ちわかります。

だからこそ、何を知りたいのか、目的意識を持って資料を読むだけで、見える景色がずいぶんと違ってきます。ぜひ、分野は絞って構いませんので、ひとつひとつの情報を分析しながら自分ならばどうするか、じっくり考えてみてくださいね。

そうすればおのずと、人とかぶらない志望動機や自己PRも作れますよ。

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