法律・施行規則・通達・条例・要領…何が違うの?公務員が覚えておきたい法律の力関係

ゆーこ
公務員になったらつまづきやすいのが、「議会」と「法律」だよ。
piyo
普段生活する上であんまり意識してないから、とっつきにくいよね。
ゆーこ
今回は、法律の力関係について記事にまとめてみたよ。
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ゆーこ 公務員として働きはじめると、上の人たちがよく「議会が、議員が…」って慌ててる様子を目にするんだけど、議会が一体なんなのか、体系的に知る機会ってあんまりないんだよね piyo おっと、いきなり公務[…]

piyo
うんうん、法律を読んでいると、 詳しくは別の決まりを参照してねっていう記述が多いね…。全部に目を通さなくちゃいけないから大変だなぁ。1つの法律で1から10まで決めておいてくれたら楽なのに…。
ゆーこ
法律は国会で決めるものなんだ。本当に重要な幹の部分だけ国会で決めて、細かい枝の部分は現場の状況に合わせて柔軟にルールを決めてもらおうということで、そういう形になっているよ。法律や施行規則などの説明をする前に、まずは力関係について見てみよう。

憲法と法律

憲法は第98条第1項でも定められているとおり、国の最高法規で、これに反する法律や国家の行為は無効とされます。

日本国憲法第98条第1項
この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、 詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。

憲法は、日本国民の基本的人権を保障し、基本的人権の侵害を防ぐために国家を縛る唯一のものです。

憲法は国民が国家をコントロールするために、法律は国家が国民をコントロールするために存在しています。

このことを踏まえた上で、国と地方公共団体(市町村)の法体系を見ていきましょう。

国の法体系

法律とは

憲法の次に位置するのが「法律」です。法律は国会の議決を以って制定されます。

地方自治体ごとの状況に合わせて柔軟に対応するため、時代の変化に対応するために、抽象的なボヤァ~っとした文章で書かれています。

施行令(政令)とは

抽象的なボヤァ~っとした文章で書かれた(失礼)法律の曖昧な部分を補うのが「施行令(政令)」、もっと詳細な事項を明確化したものが「施行規則(省令)」です。内閣が制定した命令が「政令」、各府省の大臣が発した命令が「省令」で、「法律」「政令」「省令」の3つをあわせて「法令」と呼びます。

日本国憲法第73条第6号
この憲法及び法律の規定を実施するために、政令を制定すること。但し、政令には、 特にその法律の委任がある場合を除いては、罰則を設けることができない。

内閣法第11条
政令には、法律の委任がなければ、義務を課し、又は権利を制限する規定を設けることができない。

法律から委任された事項について、委任の範囲において定めます。政令には、憲法や内閣法でも定められているとおり、法律の委任がない限り、罰則などのルールを定めることはできません。

施行規則(省令)とは

各府省の大臣が、担当する行政事務について、定めたルールを施行規則(省令)といいます。

国家行政組織法第12条
各省大臣は、主任の行政事務について、法律若しくは政令を施行するため、又は法律若しくは政令の特別の委任に基づいて、それぞれその機関の命令として省令を発することができる。

政令と同じように、法律の委任がない限り、罰則などのルールを定めることはできません。

告示とは

行政機関が法令、条例又は規則に基づいて、処分・決定した事項を広く一般に周知させるものです。

公告とは

公告は、告示と同様に一定の事項を広く一般に周知させることが目的ですが、法令等に基づくものではありません。そのため、法律的効果も生じません。お知らせです。

通達・訓令とは

「通達・訓令」とは、上級行政機関(国や県)から下級行政機関(県や市)に対して、法令の解釈・運用方針等を指示することです。

地方自治体の法体系

条例とは

地方自治体も国会と同様に、県議会や市議会で条例を定めます。地方自治体ごとに条例が制定されますので、その自治体の中だけで効力を生じます。

施行規則とは

地方自治体においても、国の法体系と同様、「施行規則」で詳細な事項を明確化しています。

要綱・要領とは

「要綱」「要領」は地方自治体が作成した判断基準や指針です。一般的に、「要綱」は指針や基準を大まかにまとめたもの、要項は必要な事項を箇条書きで羅列したもの、要領は具体的な目的・方法を定めたもののことをいいます。

おわりに

piyo
うーん、わかったような、わかってないような?
ゆーこ
こればかりは、実際の法律や施行規則を読みながら理解していくのが一番わかりやすいよ。この記事は、あくまでもその時の参考になればいいなぁ~と思っています。