【簡単に、でも詳しく知りたい!】議会とは…?市役所(市議会)を例に解説するよ

ゆーこ
公務員として働きはじめると、上の人たちがよく「議会が、議員が…」って慌ててる様子を目にするんだけど、議会が一体なんなのか、体系的に知る機会ってあんまりないんだよね
piyo
おっと、いきなり公務員らしくなってきたね
ゆーこ
この記事では、議会について、市役所を例にまとめてみたよ。ちょっと文量が多くて、聞きなれない言葉も多いけど、公務員として働くときには必ず必要になってくるから、参考になるとうれしいな。
piyo
じゃあまずは、議会の基本的なところから見ていこうよ

議会の役割

日本国憲法では、「地域のことは地域の地方公共団体(市町村など)が行う」という地方自治が認められています。

日本国憲法 第92条
地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。

住みやすいまちにするために、住民がみんなで話し合って実行していくことが一番望ましい形ですが、住民全員が集まって話し合うことは現実的ではないため、住民から代表者(議員)を選挙で選んで話し合いをするのが議会です。

日本国憲法第93条
地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する。
地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。

市長と議会の関係

先に説明したとおり、議会は住民を代表する議員で組織され、住民のためにどんな仕事をしたらいいか決めることが目的です。(=議決機関)

それに対して、市長は市議会で決められた方針に沿って、仕事を具体的に行います。(=執行機関)

議会と市長はどちらも対等であり、互いに考えを出し、話し合いをしながら市政を行っています。

議会のしくみ

議員とは

議員の任期は地方自治法で4年と定められています。また、議員定数はそれぞれの自治体の条例で定められています。

議長・副議長とは

議長と副議長は、議員の中から選挙で選ばれます。

議長は、議場の秩序を保持し、議事を整理し、議会の事務を統理する権限を持ち、議会を代表する地位にあります。副議長は、議長が出張や病気、その他での理由で休まなければいけないときに議長の代理として仕事をします。

議会の権限

議会には、住民の代表として十分に活動ができるように、さまざまな権限が認められています。

議決権 重要なことは、市議会の決定が必要で、これを「議決」と呼びます。
議会は主に次のような議決を行います。
(1)条例(市の法律)の制定や改正
(2)予算の決定や、決算の認定
(3)税金・使用料・手数料の決定
選挙権 市議会の議長や副議長および選挙管理委員などを選挙すること。
同意権 市長がする副市長・監査委員および教育委員などの選任に対し同意をすること。
調査・検査権 市政が適正に行われているかを調査するため、市の事務の検査をしたり監査委員に監査を求めたりできること。
意見書表明権 公益に関することについて国や県,国会等に意見書を提出すること。
受理権 住民から出される要望を受理し、議会として採択・不採択の意思決定をし、必要があれば市長に実行を求めること。

議会の種類と流れ

ゆーこ
議会のしくみはなんとなくわかったかな?
piyo
次は議会の流れを中心に見ていこう

議会の招集とは

定例会も臨時会も、市長が招集しなければ会議を開くことができませんが、臨時会は議員が市長に招集を請求することができます。招集された議会が活動する期間(開会~閉会)を会期と呼んでいます。なお、会議時間は原則として午前10時から午後5時までで、市の休日(土日祝日)は開きません。

本会議とは

議会は、定例的または臨時的に、ある一定の期間開かれます。

定例的に開かれるものを「定例会」、臨時的に必要に応じて開かれるものを「臨時会」と呼んでいます。定例会は年4回(3月、6月、9月、12月)に招集されます。開催月は市や選挙などの状況によって多少前後する場合があります。

全議員が議場に集まって行う会議のことを本会議といいます。本会議は、議会の意志決定を行う場所で、市長の提案説明に対して、議員は質問を行い、意見を述べ、多数決で可否の決定を行います。法律の上で要求される議会の議決、同意、決定、承認、採択などはこの本会議で行わなければ効力は生じません。地方自治法などでいう「会議」や「議会の会議」は、この本会議のことを指しています。

本会議は、議員全員によって構成され、議案などを審議し、議会の最終的な意思を決める会議です。ここでは、市長が議案の提案理由を述べ、議員が質疑や意見を述べて賛成、反対を明らかにします。会議は全て法律や会議規則等によって運営しています。

定例会の流れ

それでは定例会の流れを見ていきましょう。 ※福岡市議会のウェブサイトより抜粋

本会議 開会

議案上程
開会日に議案が上程されます

提案理由説明
議案の提出者がその趣旨を説明します

質疑
議員が議案について質疑し、提案者が答弁します

委員会付託
議案を詳細に審査するため委員会に付託します

一般質問
議員が議案とは関係なく市政一般について質問し、市長などが答弁します

委員会 説明・質疑・採決
付託された議案について審査し、委員会としての可否を決めます
本会議 委員長報告
委員会での審査結果などについて報告します討論
議員が賛成・反対の意見を述べます採決
議案の可否を決定します閉会

委員会とは

議案等は、最終的には本会議で決められますが、市の仕事は様々な分野があり、それぞれに制度などが絡んでくるため、いくつかの委員会に分けて専門的に審査します。委員会は、審議を効率よく、効果的に行うために必要な機関です。

委員会には常設の組織である「常任委員会」、議会の運営を円滑におこなうために議会の運営方法などを協議する「議会運営委員会」、必要に応じて臨時的に置かれる「特別委員会」があります。

それぞれ議案や請願をはじめ,決められた事項について細かく審議や調査を行い,その結果を報告します。

piyo
それじゃあ「委員会」についてそれぞれ詳しくみていこう。

常任委員会

常任委員会は、市の事務を専門的に調査するため常時置かれている委員会です。

特別委員会

特別委員会は、特定の問題を審査または調査するために必要に応じて設置される委員会です。当初予算や決算を審査するときも特別委員会が設置されます。

議会運営委員会

議会運営委員会は議会の円滑な運営を行うために常時置かれている委員会で、議事の順序や進め方などを協議します。このほか、議長の諮問事項についても調査を行います。

一般質問とは

一般質問は定例会だけで行われるもので、議案とは関係なく、執行機関(市)に対して行政事務の状況や、将来の方針などを質問します。関係なく執行機関に対して行政事務の状況や将来に対する方針などを質問するのが一般質問で、定例会だけで行われます。

さいごに

市役所の仕事は、議会対応が多い部署(新規が多かったり、注目を集める事業を行っている部署)と、議会対応が少ない部署(制度改正がほとんど発生しない窓口系の部署)に分かれます。

ゆーこ
市役所で働いていれば必ずいつか議会に関わる機会が出てくるので、今は議会対応が少ない部署に居る人も、議会の流れを頭に入れておくと異動したときに楽ですよ。